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串本のカセで釣れる青物は、平均的に、ブリ、メジロが大半です。(もちろんですが、必然で、ハマチやツバスも多いです。)

カンパチは時折見ますが、シオ(幼魚)が大半で、時折80㎝前後の個体が上がりますが、狙って釣れる代物では無いと思います。釣れたら「ラッキー!」くらいで良いでしょう。

ヒラマサは、ほとんど見ないですが、夏場のイワシエサの釣りで一度釣ったことがあって、バラシも一回経験してますが、釣果情報などでもほとんど聞いたことが無いので、まあ、とりあえず無いものと思っていて良いでしょう。(常識的に考えれば、ヒラマサは外洋性の魚なので、湾内に生息していないのは、当たり前と言えば、当たり前です)

とは言え、養殖の小割の網には色々な魚が付くし、「ヒラマサやカンパチがメインターゲット」なんてことが、いつかはあるかも・・・です。串本のカセに、一般的な常識は通用しないですからね。笑

串本大島周辺の青物の特徴

青物は、全国的に非常に人気の高いターゲットですが、串本の湾内に生息する青物には、ご当地ならではの特徴もあります。

二つほど、ピックアップしてみましょう。

マグロの養殖が盛んなので、数が多い

秋口に気配が出てきたら、カモシ(天秤フカセ)をやれば、このくらいの釣果は普通です。軽トラじゃないと運べません。笑

ここ最近は、マグロの養殖小割のエサ(冷凍イワシ)のコボレに付いている青物が人気のターゲットとなってますが、とにかく、数が多いのが特徴の一つにあげられるでしょう。

特に、夏の終わりから初秋にかけての水温の高い時期(9月から11月)は、メジロクラスで大爆釣になるケースがよく見られます。

串本の秋の青物と言えば、乗合船で天秤フカセ(カモシ釣り)で釣るのが定番ですが、写真のような大爆釣になるケースがあります。

群れがマキエにつくと、視認できる水深(5m前後)まで上がってきますから、もう、ワクワクハラハラで、めちゃくちゃ面白い釣りになります。

2017年、18年と「乱獲じゃないか?」って言うくらい、各船釣りまくってましたが、養殖の小割が無くならない限り、まだまだ釣れ続くと思います。

脂の乗りが良くて、非常に美味

串本で釣れるブリのハラミの造りはこんな感じ。サシがヤバい。

養殖マグロのエサのコボレを食っているブリ、メジロは、とにかく、脂の乗りが良くて、驚くほどの美味な個体があります。

養殖のマグロは「全身トロ」なんて表現を良くされますが、エサのイワシを一度冷凍にして解凍すると、イワシの脂がたっぷりと出てくるわけで、これを主食として与えられるから、養殖のマグロは、全身トロになるくらい脂が乗るわけです。

このエサのコボレを食う魚は、同じように脂が乗ってくるわけですが、飽食感がほとんどない天然のブリ、メジロが、このエサをバクバク食べると、もうヤバいくらいに脂が乗ってくるわけです。

ただ・・・

青物なので虫(ブリイトムシ)が付いているものがありますが、虫付きはあまり美味しくないです。笑

虫付きかそうでないかは、見分け方がありますが、基本的に、背中が張って尻尾まで太いモノは大丈夫。虫付きは体が全体的に細いし、さばいても身が赤いです。(美味しいブリは、身が赤くないです)

串本のブリ、メジロ、釣り方3種

115㎝、14.5キロのブリ。通常のクーラーでは、デカすぎて入らないので、マグロ用の発泡に入ってます

串本のカセで青物を釣ろうと思ったら、代表的な釣り方を3つ知っておけば、事は足ります。

時折、写真のような、超大型(15キロに絡むような大型の個体)も出ますから、あまりハリスを落とさないようにするのがポイントです。

青物は細い仕掛けで取り込んで胸を張るような代物でもないので、適切な道具を選ぶようにするのが賢明です。

道具、仕掛けについては、別項で詳述解説します。

イワシエサのフカセ釣り

青物は、基本的に一匹付けで良い、マキエサも、解凍したこの状態でパラパラ撒けばOK

冷凍イワシのエサで、道糸、ハリスをフロロカーボンの通し仕掛けで釣る釣り方です。

仕掛けは基本的に針一本ですが、潮が速い、狙うタナが深いなどの理由でオモリを付けることがありますが、仕掛けに付属するパーツはこのくらいなので、超ドシンプルな仕掛け、釣り方と言って良いでしょう。

エサが大きいので当たって来る外道も大型魚が多く、真鯛やハタなども釣れます。シンプルであって強烈と言う、非常に面白い釣りです。

天秤フカセ(カモシ釣り)

イワシミンチがマキエ、サンマの切り身がサシエで、天秤フカセで釣りますが、同じような釣りが関東地方にあって、「カモシ釣り」と呼ばれます。

「カモシ釣り」とは、外房御宿から勝浦エリア独特の釣りで、コマセにサンマのミンチを用いた、ヒラマサや大型マダイを狙うのに適した釣法だ。海水でドロドロにしたコマセを海中でまいて煙幕を作り、警戒心の強い大型魚を誘惑する釣りである。

引用元:外房カモシ釣り、ヒラマサ&マダイ両魚とも大チャンス到来(太平丸)|つりまる

串本の場合は、マキエのサンマのミンチがイワシのミンチで、「カモシ袋」と呼ばれるコマセ袋に、サニーカゴのジャンボを使う所が特徴で、ターゲットは、ブリ、メジロ一辺倒と言っても過言ではないし、ハリスの長さも「5mが推奨」となってます。

ちなみに、サンマはミンチにすると脂分が多いので、滑りやすく、船も必要以上に汚れるので、嫌う船頭も多いです。イワシミンチでナンボでも釣れるので、エサの事も船頭指示に従ってください。

飲ませ釣り

小アジや小鯖がゲット出来たら、飲ませ釣りで青物を狙うのも有力です。

通常、真鯛釣りにはオキアミ、グレ釣りにはペレットをサシエに使いますが、これらのエサはアジもサバも大好きなので、狙って無くても釣れることがあります。

この場合、捨ててしまうのは勿体ない。飲ませ仕掛けを準備して入れておけば、青物の他にヒラメやマハタなどもよく釣れます。

飲ませ釣りだけでやる場合は、エサの小アジは釣り餌店でも購入が可能な場合がほとんどで、釣行前に問い合わせれば良いです。各釣り餌店の電話番号等は、ここをご覧になると良いです。

それと、真鯛やグレ釣りの合間に飲ませ釣りをする場合は、ロッドキーパーには細心の注意を払っておくこと。これを怠ると、道具が無くなります。ロッドキーパーについての詳細はここをご覧ください。

青物のポイント

青物は、串本の湾内は、ほぼどこでも釣れますが、傾向と対策などを見てみましょう。

須江

マグロの養殖小割に隣接したカセで、イワシエサのフカセ釣りがメイン釣法です。えり丸フィッシングが付けてます。

2017年、2018年度では、ブリ、メジロの釣りについては、最高の実績があります。

浦見湾

浦見の掛かりは、乗合船もあればカセ釣りもあります。基本的に、乗合は天秤フカセ(カモシ)、カセ釣りは完全フカセで釣ります。

浦見のここ最近の実績では、オーシャン串本が最も釣らせているでしょうか・・・

浅海

2018年の秋に苗我島の水道を浅海側に入ったところにマグロの小割が新設されましたが、この年の秋から翌年の冬に掛けて、この小割のエサのコボレにブリ、メジロが付いたせいか、よく釣れてました。

カセは、大裕丸、大島フィッシング、愛丸が付けてますが、河田フィッシングも別のマグロの小割横に付けていて、そのカセの実績も凄いです。

大島港周辺

小アジが多いので、ここいらも青物は出る時は出ます。小割横のイワシエサのフカセ釣りでも、青物はありますから、油断できないカセが多数です。

浅海奥

グレ釣りの片手間で、活きエサで飲ませ釣りをやれば、メジロがよく釣れます。カマスが釣れれば、それをエサにすると、大型(ブリクラス)が釣れる時があります。

メジロの他に、ヒラメも濃い場所なので、浅海にグレ釣りに行くなら、飲ませ釣り用の道具も持っておきたいところです。(特に、秋が良いです)

まとめ

串本の青物は、コンディションの良いモノが釣れるときは、メインターゲットにしたいです。

大型が出るし、コンディションが良いとメジロクラスでも引きは強烈で釣り味も良いし、言うこと無いと思います。

釣り方も、覚えてしまえば単純なことばかりで、真鯛やグレ釣りの合間でも飲ませ釣りで出来ますから、ぜひ、記録物を狙ってみて下さい。

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兼崎 秀治串本大島カセ釣り研究所代表

投稿者プロフィール

串本大島カセ釣り研究所を運営しております、HN海信(本名:兼崎秀治)です。
波止釣り、磯釣りを経て、現在カセ釣りに夢中ですが、12歳から釣りやっているので、釣り歴は40年以上です。

現在後進の色々な人に釣りの魅力を伝えるべく、日夜邁進しております。どうぞよろしくお願いします。

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